07年新人ドラフトプレヴュー 高校・短期大学投手編

大学とは逆に、高校生では右腕に好素材が揃っている。ニュージャージー州シートンホール・プレップスクールのリック・ポーセッロは今年のドラフトでは高校生投手のNo.1と評価されている。超高校級と言われる95マイル前後の速球に、カーヴボール、スライダーを投げる他、昨夏にチェンジアップを憶えてからは投球の幅が格段に広くなった。投球術も心得ており、全体5位までに指名されるのは確実だろう。コネティカット州フィッチ高校のマット・ハーヴェイも95マイルの速球を投げるが、より注目されているのは変化の大きなカーヴボール。投げ急ぐくせがあって、そのためにやや制球に苦しむ場面も見られるものの、豊かな将来性を秘めた投手である。インディアナ州ノーウェル高校のジャロッド・パーカーは、ポーセッロに勝るとも劣らない速球を投げる。90マイル後半を計時する速球の威力は十分だが、カーヴボール、チェンジアップは現在習得中。今後変化球をマスターすれば、エース級の投手に成長できる素材とも言われる。テキサス州アーヴィング高校のブレイク・ビーヴァンは、6フィート7インチの長身から最速96マイルの速球と変化の鋭いスライダーとを投げ込む。今シーズンは74イニングを投げて与えた四球がわずか4個と、制球力のよさも披露した。カナダのケベック州にあるエコール・デュ・ヴェルサンで投げるフィリップ・オーモンは、カナダ出身選手としては 02年のアダム・ローウェン、ジェフ・フランシス以来の第1巡指名の可能性がある。カナダでは野球シーズンが短いために登板機会が少なく、それで粗削りなところは見られるが、95マイルを超す速球は魅力的だ。フロリダ州ディランド高校のマイケル・メインは速球だけでなく、球速を変化させる術も心得ている。高校2年のときに肩を傷めているが、球速は97マイルを計時することもあり、もう心配はないだろう。また、俊足巧打の外野手としての評価も高い。アリゾナ州ホライズン高校のティム・アルダースンは、先発としても救援としても注目を集めている投手だ。90マイル前半の速球とカーヴボールとは水準以上、チェンジアップを効果的に使えるようになると、さらなる成長が期待できる。

左腕投手では、ノースカロライナ州サウスコールドウェル高校のマディスン・バムガーナーがNo.1と見られている。最速で97マイルという速球ばかりが注目されていたが、昨年からカーヴボールやスライダーも投げるようになり、将来に向けて楽しみが増している。変化球を磨くとともに投球術も身につけていければ、MLBでも主力投手として投げられるはずだ。ジョージア州カルフーン高校のジョシュ・スモーカーは、1年生、2年生と連続でティームの奪三振記録を塗り替えた。90マイル前半の速球、カーヴボール、スプリッター、チェンジアップ、スライダーと球種を豊富に揃えている。マサチューセッツ州ロクスベリーラテン高校のジャック・マギアリーのカーヴボールは高校生の中ではトップクラスと言われる。速球は平均的であるものの、優れた制球力を活かした巧みな配球が注目されている。イリノイ州ケインランド高校のケイシィ・クロズビーの速球は、州内ではトップクラスと評されている。アメリカンフットボールのワイドレシーヴァーとしても素晴らしい選手だが、投手としてはこれからという素材だ。

フロリダ州ブロウォード短期大学1年の右腕マット・ラトスは、昨年のドラフトでサンディエゴ・パドレスから第11巡で指名を受けている。現在も交渉が続いているが、契約金額について両者の隔たりが大きく、契約成立しないだろうと噂されている。95マイル前後の速球はまずまずの評価を得ているが、変化球のコントロールに苦しむ場面がしばしば見られる。

昨年アリゾナ・ダイアモンドバックスから全体第11位指名を受けながら、この稿を書いている時点では契約合意に至っていない右腕マックス・シャーザーは、5月から独立リーグ所属アメリカン・アソシエイションのフォートワース・キャッツでプレイ、初登板では、5回を投げて1安打無四球、8三振を奪う投球を見せた。昨年は肩を傷めていたため評価が分かれていたが、体調万全であれば95マイルを超す速球を投げられるだろう。
(5/29/07)