モンタナ州ホルト高校の右腕ティム・メルヴィルは、今年の高校生の中でもトップクラスの素質を持つとの評判である。安定した投球フォームから90マイルを超す速球とナックルカーヴとを組み合わせて打者を退ける。今後はチェンジアップを覚えて、投球の幅を広げればMLB昇格への道が早まるだろう。カリフォルニア州ルーセラン高校の右腕ゲリット・コールは、高校球界最速の98マイルに注目が集まっている。やや横の方から腕が出る特徴的な投げ方をする投手で、速球、スライダー、チェンジアップの制球には見るべきものがある。高校生No.1左腕と見られているのは、アリゾナ州ココニノ高校のカイル・ロブスタイン。最も得意とするのは縦に曲がり落ちるカーヴボールで、90マイル前後の速球、チェンジアップも高校生としては水準以上と評価されている。フロリダ州ナイスヴィル高校の左腕ブレット・ディヴォルの持ち味は、抜群のコントロールと優れた投球術とにある。カーヴボールの変化がさらに安定してくれば、かなり早い時期にMLBに呼ばれるかもしれない。
上位指名が期待される高校生右腕投手の中では、すでに最速で96マイルの速球を投げている、ジョージア州スティーヴンズカウンティ高校のイーサン・マーティンが特に注目される。カーヴボールやスプリットフィンガードファストボールを交えた配球も巧みで、高校球界屈指の好投手と評判だが、長打力のある三塁手としても期待を集めており、投手か野手か、いずれで指名されるかはドラフト当日までわからない。球速について言うならば、ケンタッキー州ヒース高校のダニエル・ウェッブも95マイル前後の速球を投げる。まだ習得中のカーヴボールやスライダーなどの変化球には不安定なところが見られるが、がっしりとした体格には将来性が感じられる。イリノイ州ハイランド高校のジェイク・オドリッツィは、フォーシーマー、トゥーシーマー、カーヴボール、スライダー、チェンジアップと多彩な変化球を持っている。ときおり制球を乱すことがあるものの、いずれの球種にもプロで通用するだけの冴えがある。インディアナ州グリンズバーグ高校のアレクス・メイアーは6フィート7インチという長身から、伸びのある速球を投げ込む。カーヴボールを交えて、打者のタイミングを巧みに外すピッチングを得意とする。真上から投げおろす豪快な投球フォームを披露する、ジョージア州ラシター高校のマイケル・パラッツォーネは、90マイル前半の速球もさることながら、縦に落ちるカーヴボールの切れが素晴らしい。テネシー州スマーナ高校のソニー・グレイは、速球とカーヴボールとの配球の巧みさで打者を退けるタイプの投手である。腕の振りの素早さには見るべきものがあるが、下半身がやや不安定で、それで制球が乱れるときがあるのが気にかかる。テキサス州セカンドバプティスト高校のロス・シートンは、95マイル前後の速球とスライダーとが得意球で、習得中のチェンジアップが向上すれば、さらなる飛躍が期待できる。また、俊足強肩長打と三拍子の揃った外野手としても知られる投打者である。
左腕投手には、おもしろいプロファイルをもつ選手がいる。ヴァージニア州セイントアンズ=バーフィールド高校の左腕カイル・ロングは、父親と兄がプロアメリカンフットボールのNFLでプレイしており、カイル自身も身長6フィート8インチ、体重285パウンドという巨体が目を引く。今後さらに投手としての経験を積む必要があるものの、将来性を買って第1巡で指名してくるティームがあるかもしれない。カリフォルニア州ベルフラワー高校の左腕アンソニー・ゴーズは、95マイル前後の速球、フォーシーマーの評価が高い。カーヴボールとチェンジアップとに磨きをかければ、MLBでの登板機会が近づいてくるだろう。ただ、俊足巧打の中堅手としても高く評価しているクラブもあり、マーティンと同様に、投手と野手と、どちらで指名されるかはまだわからない。州内ではゴーズのライヴァルと目されている、ハート高校のマイク・モンゴメリーは今シーズン急成長を見せている。球速が95マイル近くまで伸び、不安定だったカーヴボールやチェンジアップにも進歩の跡が見られる。ホークスブラフ高校のタイラー・ストヴォルは、アラバマ州最高の高校生左腕と評判だ。速球は90マイル前後だが、カーヴボールの切れがよく、チェンジアップも向上しつつある。学業も優秀な選手で、首席で高校を卒業することになっている。
短期大学の投手では、サザンネヴァダ・カレッジの右腕タイラー・コールに上位指名の可能性がある。1年生ながらティームのエースとして活躍、シーズン終盤には最速96マイルを投げるまでに成長し、スライダーも向上しつつある。サザンネヴァダ・カレッジには、昨年アトランタ・ブレイヴズから第8巡指名を受けているコルビー・シュリーヴという右腕投手がいるが、トミー・ジョン手術を受けることになったため、少なくとも上位での指名はないだろう。
(5/27/08)