昨年の新人ドラフトでと同様、今年も大学生の外野手がやや人材を欠いているようだが、その中で最も注目を集めているのが、アリゾナ州立大学のアイク・デイヴィス。肋骨の故障にがなければ、打率、本塁打、打点でタイトルを奪えるほどの勢いだった。クローザーとしても活躍しているのは、日本でもプレイしたことがある右腕救援ロン・デイヴィスを実父に持つおかげかもしれない。デイヴィスの他にも、MLB出身の近親者を持つ選手がいて、テキサス工科大学のロジャー・キーシュニクは、MLBでは投手兼一塁手として活躍したブルックス・キーシュニクのいとこにあたる。いとこと違ってマウンドを務めることはないが、攻走守揃った右翼手と評判である。シカゴ・ホワイトソックスの左腕先発ジョン・ダンクスの実弟ジョーダン・ダンクスは、高校時代からドラフト候補と注目されていたがテキサス大学に進学。大学では不本意なシーズンが続いているものの、高校球界屈指の長打者と言われた才能の開花に期待するクラブも少なくない。マイアミ大学のデニス・レイベンの長打力は、今年のドラフト指名候補の中でも上位にランクされている。積極的な打法が裏目に出ることもあるが、左の長打者獲得をもくろむクラブから名前を呼ばれることだろう。
高校生の外野手はカリフォルニア州に好素材が揃っている。ウィルスン高校のアーロン・ヒックスは打撃守備走塁全てに卓越したスウィッチヒッターであるとともに、マウンドに登れば95マイル前後の速球と変化の大きなカーヴボールとで打者を退ける好投手でもある。どちらで指名されるにしても、第1巡で名前が呼ばれることは必至だ。そのヒックスから本塁打を打ったことがあるのが、チノヒルズ高校のザック・コリアー。打力以上に注目されているのが脚力だが、じっくりと育てればオールスター級の中堅手になれる素材と評されている。ロソソス高校のイザーク・ギャロウェイも、総合力ではヒックスやコリアーに譲るものの、バランスのとれた、優れた資質を備えた外野手だ。とりわけ長打力と肩の強さとに注目が集まっている。カリフォルニア州以外では、テキサス州サイプラス=フェアバンクス高校のロビー・グロスマンが、強打のスウィッチヒッターとして上位指名が期待される。常に全力疾走を怠らない、積極的なプレイを身上とする選手だ。長打力に欠けては、アラバマ州セイントポール聖公会高校のデスティン・フッドも負けてはいない。振り回しすぎて三振が多くなる点を直していけば、強打の外野手としてプロでやっていくことができるだろう。アリゾナ州サンライズマウンテン高校のジャフ・デッカーの技量は傑出したものではないが、打率も長打も狙える、バランスのとれた打撃を披露する。投手としては、今シーズン無安打無得点試合を達成した。
(5/30/08)