08年新人ドラフトレヴュー第5回
25 コロラド・ロッキーズ
50人(大学生33人、高校生12人、短期大学生5人/投手26人、野手24人)
コロラドもすぐにMLBで活躍できそうな大学生を主に指名してくる傾向があるが、今年は第13巡まで続けて大学生を指名してきた。投手と野手との比率はほぼ半々だが、野手の中では二遊間の指名が多かった。第40巡指名のキーマー・クァークは、コロラドのコーチ、ジェイミー・クァークの実子である。
指名巡
(全体順位)
名前
位置
投打
出身校
1(25)
クリスティアン・フリードリック
LHP
左右
イースタン・ケンタッキー大学
縦に大きく曲がり落ちるカーヴボールを高く評価されている左腕投手。速球は90マイル前半程度だが、カーヴボールとの組み合わせで、実際以上に球速があるように見せる術に長けている。カットファストボールに似た変化をするスライダーの使いどころをマスターすれば、MLBでもローテーション投手として働けるだろう。
2(72)
チャーリー・ブラックモン
OF
左左
ジョージア工科大学
高校時代と短期大学時代と過去に2度、投手としてドラフトで指名された経験を持つが、大学に進んでからは打者に専念している。打率も長打も期待できる打撃、巧みな走塁、外野の3ポジションを無難にこなす守備はいずれも評判だが、本当に才能を開花させるのはプロ入りしてからのことだ。
3(103)
アーロン・ウェザーフォード
RHP
右右
ミシシッピ州立大学
高校時代には無名、大学進学後も2年間は先発と救援とを掛け持ちしていたが、3年生のシーズンにクローザーに定着して、ようやく頭角を顕してきた。真上から投げ下ろすフォームから90マイル前半の速球、カーヴボール、スプリッターを投げ込み、1イニング当たり2個近い三振を奪っている。
26 アリゾナ・ダイアモンドバックス
51人(大学生25人、高校生12人、短期大学生14人/投手27人、野手24人)
左腕投手が少ないということで、第1巡と追加第1巡とでいずれも大学生の左腕投手を指名してきた。全体で見ると投手の指名は27人とあまり多くないようだが、第22巡までで16人も指名しており、投手力をさらに強化してくるようだ。第38巡指名の右腕ジェシー・オロスコの父は史上最多の1,252試合登板記録を持つ。
指名巡
(全体順位)
名前
位置
投打
出身校
1(26)
ダニエル・シュリーレス
LHP
左左
アリゾナ大学
父親は元NFLの選手。大学2年だった昨年もオークランドから第8巡で指名を受けているが、トミー・ジョン手術のためにプロ入りを断念している。95マイル近い速球と、大きく変化するカーヴボールとを組み合わせて三振を奪うクローザーだが、制球力や細かい配球という点ではまだ課題を残している。
1S(43)
ウェイド・マイリィ
LHP
左左
サウスイースタン・ルイジアナ大学
最も高く評価されているのは、80マイル前半のスライダーで右打者の手元に鋭く食い込んでくる。95マイル近い速球とチェンジアップとの配球も巧みで、今年はあまり人材のいない大学生左腕投手の中では、将来性が期待される。
2(73)
ブライアン・ショー
RHP
右両
ロングビーチ州立大学
95マイル前後の速球と、変化の鋭いスライダーとを得意球にするクローザー。球速で押してくる投手にありがちな、制球で苦しむ場面は見られないが、MLBに定着するためには、あと一つは変化球をマスターしたいところだ。
3(104)
ケヴィン・アイクホーン
RHP
/SS
右右
アプトス高校
実父のマークは、下手投げの救援投手として11年間MLBで活躍した。90マイル前半の速球には伸びがあるが、カーヴボールは変化こそ大きいものの、まだ不安定なところがある。マウンドに登らない日には、両打ちの遊撃手として試合に出場する。
27 ロサンジェルス・エンジェルズ・オヴ・アナハイム
50人(大学生22人、高校生19人、短期大学生9人/投手28人、野手22人)
上位では高校生と短期大学生とを主に指名してきて、大学生が最初に呼ばれたのは、第10巡になってからだった。第36巡で指名された右腕カイル・ハーストは、MLBで15年投げた左腕投手ブルース・ハースとの実子。
指名巡
(全体順位)
名前
位置
投打
出身校
2(74)
タイラー・チャトウッド
RHP
右右
レッドランズ高校
身長が6フィートに届かないためにやや評価が低くなってはいるが、95マイル近くの速球と変化の大きなカーヴボールを買っているスカウトも多く、またナックルボールを得意球としている点も注目されている。しかし昨年の秋ごろから俊足強肩の外野手としても素質を開花させつつあり、投手と野手と、どちらで育てていくか迷うところだ。
3(105)
ライアン・チャフィー
RHP
右右
チポラ大学
今年の4月に足首を折ったが、復帰後すぐの登板で完封勝利を収め、怪我の影響は全く見られない。さまざまな腕の角度から多彩な変化球を投げ込んで打者を翻弄するが、最も注目されているのは90マイル前半の速球と、チェンジアップだ。
3S(112)
ザック・コーン
OF
右右
パークヴュー高校
今シーズンの活躍で、にわかに注目を集めるようになった中堅手。荒削りながらも、打率、長打の両方を期待できる打撃が評判となっているが、元NFL選手だった父親譲りの俊足も高く評価されている。
28 ニューヨーク・ヤンキーズ
51人(大学生31人、高校生16人、短期大学生4人/投手26人、野手25人)
主力選手が故障がちなため、すぐにMLBで起用できそうな大学生選手を多く指名してきた。第20巡で指名したパット・ヴェンディッテは両投げ投手で、ヤンキーズは前年にも45巡で指名している。
指名巡
(全体順位)
名前
位置
投打
出身校
1(28)
ゲリット・コール
RHP
右右
ルーセラン高校
高校球界最速の98マイルの速球に注目が集まっている右腕投手。やや横から腕の出る独特の投球フォームから、大きく変化するカーヴボールやスライダー、チェンジアップなど、巧みに変化球を投げ分けることもできる。高校時代には先発投手だったが、プロ入り後はクローザーとして大成するのではないかと見る関係者もいる。
1S(44)
ジェレミー・ブライク
LHP
左左
スタンフォード大学
この春には左肘の故障で苦しみながらも、現在はほぼ万全の体調にまで快復している。球速は90マイル前後だが、かすかに変化を見せる速球と、カーヴボール、チェンジアップとを組み合わせて打者を退ける。
2(75)
スコット・ビトル
RHP
右右
ミシシッピ大学
短期大学でプレイしていた昨年も第48巡でヤンキーズから指名を受けたが大学進学を選択した。球速は90マイル程度だが、カットファストボールの威力は十分。低めにコントロールされたスライダーを交えて、投球回数の倍に近い三振を奪う。
3(106)
デイヴィッド・アダムズ
2B
右右
ヴァージニア大学
大学1、2年での活躍から第1巡指名候補とも評されていたが、3年生のシーズンは打率3割に満たない不本意な成績だった。巧みな打撃と堅実な二塁守備とで、貴重な控え役として活躍しそうな選手だ。すでに契約金333,000ドルで契約を結んでいる。
29 クリーヴランド・インディアンズ
50人(大学生26人、高校生14人、短期大学生10人/投手31人、野手19人)
なかなか若手が伸びてこない三塁手を、第15巡までに4人も指名しているが、全体で見ると投手の指名が多かった。第5巡指名のザック・パトナムは、肩の故障は気にかかるものの、投げてよし、打ってよしの好素材である。
指名巡
(全体順位)
名前
位置
投打
出身校
1(29)
ロニー・チゼンホール
3B
右左
ピッツバーグ短期大学
今年のドラフト第1巡指名の中で唯一の短期大学出身選手。高校時代から打撃では高い評価を受けており、典型的な長打者ではないものの、ときおり長い当たりも披露する。現在は三塁を守っているが、打てる二塁手として育てた方がいいのではないかという声も聞かれる。
2(76)
トレイ・ヘイリィ
RHP
右右
セントラルハイツ高校
一時は最速95マイルを計時して一躍脚光を浴びたが、現在は90マイル前半の球速に落ち着いている。カーヴボール、チェンジアップにも将来性が感じられるが、投球のときに力が入りすぎて制球を乱す悪い癖がある。
3(107)
コード・フェルプス
2B
/3B
右両
スタンフォード大学
大学球界では数少ない、打てる二塁手との評判をとっている選手。スウィッチヒッターだが、左打席の方がやや長打力がある。守備は堅実で、本来の二塁の他に、三塁手を任せることもできる。
30 ボストン・レッドソックス
52人(大学生18人、高校生29人、短期大学生5人/投手28人、野手24人)
30ティームの中で最も多い29人の高校生を指名、数年後のMLB昇格に期待を寄せる。全体では投手の指名の方がやや多くなっているが、若手投手の活躍が目覚ましいティームなので、上位13人のうち8人は野手を指名している。
指名巡
(全体順位)
名前
位置
投打
出身校
1(30)
ケイシィ・ケリー
RHP
/SS
右右
サラソタ高校
野球では遊撃手、アメリカンフットボールではクウォーターバックと、二つのスポーツで活躍している。守備範囲、捕球、送球いずれも安心して見ていられる巧守の選手で、荒削りながらも長打力も徐々に備わってきている。マウンドに登れば、95マイル前後の速球と高校球界トップクラスのカーヴボールを投げ込む好投手だが、ティーム事情を考えれば、遊撃手として育てた方が良さそうだ。
1S(45)
ブライアン・プライス
RHP
右右
ライス大学
テキサス州内屈指のクローザーとの評判をとった右腕投手。2年生まではほとんど登板機会を与えられなかったが、スライダーをマスターしてから一気に才能を開花させた。打者の手元でかすかに落ちる速球も水準以上だが、ときおり制球を乱す点を改善するのが今後の課題になる。
2(77)
デリク・ギブスン
SS
右右
シーフォード高校
昨年の秋ごろから急速に力をつけてきた俊足の選手で、遊撃手の他に外野もこなせる。スピードに加えて、左右にラインドライヴを飛ばす打撃はリードオフマン向きと評判で、送球が乱れがちになる点を除けば、守備力も水準以上だ。
3(85)
スティーヴン・ファイフ
RHP
右右
ユタ大学
大学2年生まではブルペンで投げていたが、今シーズンから先発に移動、春先の好投で注もを集めるようになった。最速95マイルの速球は試合終盤までも衰えることがなく、カーヴボール、スライダー、チェンジアップの配球も巧みで、今後のさらなる成長が期待されている。
3(108)
カイル・ワイランド
RHP
右左
ノートルダム大学
大学1年の時にクローザーとして16セーヴをマーク、2年生になって先発を任されたが、昨年12月に鎖骨を折って、また抑えに戻った。90マイル前半の速球と鋭く変化するスライダーとが得意球。