Road to Fall Classic in 08

ナショナルリーグのワイルドカードは昨年と似たような争いになると思われる。すなわち、中地区はやや低いレヴェルでの争いになり、東西の2地区のいずれかからワイルドカードが出るだろうということだ。昨年は9月半ばからの猛烈な追い上げで西地区コロラド・ロッキーズがポストシーズン進出を決めたが、今年は投打のバランスの良さを考慮して、東地区のニューヨーク・メッツがワイルドカードを手にするだろう。すると地区シリーズの組み合わせは、東地区優勝のフィラデルフィア・フィリーズと中地区優勝のミルウォーキー・ブルワーズ、西地区優勝のサンディエゴ・パドレスとワイルドカードのメッツという顔合わせになる。

一方のアメリカンリーグはどの地区でも激しい争いになりそうだ。しかし、最も投手力が安定していると思われるクリーヴランド・インディアンズがワイルドカードになるだろう。各地区の優勝ティームを見ると中地区のデトロイト・タイガーズが一歩抜きん出ている。西地区のロサンジェルス・エンジェルズ・オヴ・アナハイムは、ケルビム・エスコバル欠場はあるものの控えの層が厚いので、昨年並みの勝ち星は見込める。上位3ティームで星をつぶし合うことになりそうな東地区が、勝率ではやや数字が落ちるだろう。そこでアメリカンリーグのポストシーズンは、中地区優勝のデトロイトと東地区優勝のトロント・ブルージェイズ、西地区優勝のエンジェルズとワイルドカードのクリーヴランドという顔合わせになる

ナショナルリーグ
東地区 フィラデルフィア・フィリーズ
中地区 ミルウォーキー・ブルワーズ
西地区 サンディエゴ・パドレス
ワイルドカード ニューヨーク・メッツ
アメリカンリーグ
東地区 トロント・ブルージェイズ
中地区 デトロイト・タイガーズ
西地区 ロサンジェルス・エンジェルズ
ワイルドカード クリーヴランド・インディアンズ

地区シリーズ
フィラデルフィアとミルウォーキーとの地区シリーズは壮絶な打ち合いになることが予想される。今年のプレヴューでも書いているが、フィラデルフィアのジミー・ロリンズ、チェイス・アトリィ、ライアン・ハワードというトリオの打力は怖ろしい。しかし、ミルウォーキーのプリンス・フィルダー、ライアン・ブラウンの二人もリーグ屈指の強打者だ。そこで投手力から見てみると、先発、ブルペンともに層の厚いミルウォーキーが優勢のようだ。第5試合までもつれるものの、ミルウォーキーが勝ち抜く。

サンディエゴとメッツとの試合は、今年のポストシーズンで最高の組み合わせと言えるだろう。何しろ、サンディエゴにはジェイク・ピーヴィとグレッグ・マダクス、メッツにはペドロ・マルティネスとホアン・サンタナと、サイ・ヤング賞を授かった選手がそれぞれ二人ずついる。ただしマダクスには往時ほどの勢いはないので、その分だけメッツが有利のように思われる。メッツが3連勝か3勝1敗で、優勝決定シリーズ進出を決める。

ナショナルリーグ地区シリーズ
フィラデルフィア
2-3
ミルウォーキー
サンディエゴ
1-3
ニューヨーク

デトロイト、トロントともに、先発、ブルペンいずれもいいスタッフを揃えている。しかし、昨年の首位打者マグリオ・オルドニェスを中心に、1番から9番までオールスターを並べたデトロイト打線の威力はすさまじい。ロイ・ハラデイならば、この強力打線を抑え込むこともできるだろうが、それ以降の先発投手にとっては厳しい投球を強いられそうだ。ハラデイには敗れることがあるかもしれないが、あとの試合を制したデトロイトが、3勝1敗以内で勝ち抜くだろう。

エンジェルズとクリーヴランドとは打力はほぼ互角と見ていいので、先発投手の出来具合がポイントになってくる。クリーヴランドのファウスト・カルモナは、昨年のポストシーズンでは制球を乱して冴えなかったが、その失敗を教訓に、今年はいい投球を披露するだろう。となると、C・C・サバシア、カルモナと並ぶ二本柱に、安定感のあるジェイク・ウェストブルックがいるクリーヴランドが有利。4試合目までにクリーヴランドが決着を付けるはずだ。

アメリカンリーグ地区シリーズ
デトロイト
3-1
トロント
ロサンジェルス
1-3
クリーヴランド

優勝決定シリーズ
ナショナルリーグはミルウォーキーとメッツという顔合わせになる。若手の勢いで地区シリーズは勝ち抜いたミルウォーキーだが、メッツの二本柱、マルティネス、サンタナが相手となると勝手が違う。とりわけ、短期間で決着のつくポストシーズンでは、傑出した技量を持つ投手が多いティームの方が有利になる。メッツの場合、マルティネス、サンタナで3勝すれば、あとの先発投手が五分の数字でも十分に勝ち抜けるからだ。そこでメッツが、4勝1敗で00年以来のナショナルリーグ優勝を決める。

ナショナルリーグ優勝決定シリーズ
ミルウォーキー
1-4
ニューヨーク

アメリカンリーグは中地区のライヴァル同士、デトロイトとクリーヴランドとの試合だ。メッツと同様に、クリーヴランドにもサバシア、カルモナという強力な二本柱がいるが、デトロイトの二本柱ジャスティン・ヴァーランダー、ジェレミー・ボンダーマンも悪くない。この両ティームは投手力ではあまり差がつかないだろうから、打線によってシリーズの行方が左右されることになる。やはりオールスター打線のデトロイトがクリーヴランドを凌駕するだろう。デトロイトが4勝2敗か4勝3敗で、06年以来2年ぶりのリーグ優勝に輝く。

アメリカンリーグ優勝決定シリーズ
デトロイト
4-2
クリーヴランド

ワールドシリーズ
メッツとデトロイトという顔合わせによるワールドシリーズは史上初。サバシア、カルモナを中心とした、クリーヴランドの強力な先発スタッフを退けてきたデトロイトだが、今度はマルティネス、サンタナとの対決だ。とりわけ注目されるのは、昨年までミネソタ・トゥインズのエースとして中地区のライヴァル、デトロイト相手に投げてきたサンタナの投球だろう。昨年サンタナは、デトロイトとの試合で1勝3敗と負け越してはいるものの、ひどく打たれたというわけではない。メッツとしては優勝決定シリーズと似たような展開に持ち込みたいところだが、デトロイトの方が投打ともに上なので、なかなか思惑通りにはことが運ぶまい。4勝2敗、もしかすると最終試合までもつれるかもしれないが、メッツが86年以来の世界一を成し遂げるだろう。

ワールドシリーズ
ニューヨーク
4-2
デトロイト